SELプログラム「何のために働くか(1)」
今日のSEL(社会性と情動の学習)プログラムは、「何のために働くか」の1回目の活動でした。「働くこと」の意義については、人によってさまざまな価値観があると思いますが、人は「働くこと」によって社会と関りを持つ。そしてその関り方が自らの生き方にも大きく関係してくるということは確かなことであるといえます。高校生になって、一人一人が働くことや職業についての価値や意義を考えることは、生徒の社会的・職業的自立を促していく上でとても大切なことであると考えています。そこで、まずワークシートを使って、働くうえで大切にしたい価値についての9項目を示しました。
働くうえで大切にしたい9項目とは、社会貢献、自己実現(生きがい)、経済(高い収入)、安定、人間関係、名誉、環境、休暇、創造です。
内閣府の世論調査(令和元年)によると、19歳~29歳の若者は、他の年代に比べ「お金を得るために働く」と答えた人が少なく、「自分の才能や能力を発揮するために働く」「生きがいを見つけるために働く」と答えた人が多いという結果が出ています。こうした調査の結果を比べながら、働くうえで大切にしたい価値についての9項目の順位付けを行い、その理由を記述する活動を行いました。
ある利用者さんは、将来「大工」になりたいという気持ちを強く持っていて、働くうえで大切だと思うことは、第一に自分のアイデアや発想が生かせること、第二にやりたいことや生きがいを見つけること、第三に仕事の場所や環境が快適なことを選んでいました。その生徒さんなりの働くことに対する価値観がよく表れていました。今の気持ちとして、ワークシートには、「今日の学びを活かしてこれからも少し先の事をイメージして自分のなりたい職業につきたいなと思いました」と記していました。
次回の活動では、今日の順位付けの結果をグループで交流し、話し合いを通して自分の考えに変化はあるのか、さらに「働くこと」についての価値観を深めていきたいと思います。
今日も一日ありがとうございました。 虹色DAYS 成瀬
- 2023/07/07
- 虹色DAYS